北海道の地鶏“北海地鶏”が食べられる「北海地鶏庵」開店2周年/2004-08-29 |
北海道唯一の地鶏「北海地鶏」が食べられる店として、その名を知られる北海地鶏庵は、この9月3日で開店2周年を迎える。 北海地鶏は道立畜産試験場で開発された、軍鶏と名古屋コーチン、ロードアイランドレッドを掛け合せた三元交配種。炭鉱閉山による人口減少に喘ぐ歌志内の空知炭砿(株)が着目し、かつての“山の仲間”を呼び戻し、地域に活気を取り戻そうと、1995年に閉山した石炭露天掘の跡地約1.3haを、1997年から飼育用地に転用して開発を続けてきた。味は脂がしつこくなく、しっかりとした歯応えが味わえることを特徴としている。 北海地鶏は現在試験生産の段階で、生産量も多くはなく、いま口にできる店は、札幌市内の「北海地鶏庵」か、サッポロライオングループの一部店舗のみという状態だ。 「地鶏」という呼称は、現在自由に使うことができない。特定JAS規格によって、飼育密度が1平方mあたり10羽以下、平飼いで80日以上の飼育日数を確保し、血統は日本在来種の50%以上を確保していることなど厳しい条件が課せられている。驚くべきことに、「食糧基地」と呼ばれる北海道には、いままで「地鶏」がなかったのだ。 北海地鶏は飼育密度で1羽あたり約1.5平方mの放飼面積を確保し、120~150日の間飼育している。もちろん血統は在来種50%以上のオリジナル品種であり、抗生物質などの薬物も不使用。その名の通り、北海道初の独自の地鶏品種としても、周囲からの期待と注目を集めているわけだ。 現在の北海地鶏は小軍鶏をベースにしているため、味が良くてもコスト的に見合わないという問題を抱えている。空知炭砿では、1羽あたりの肉量を増すため、道立畜試と共同で、交配種を小軍鶏から中・大軍鶏に切り替えるための研究を進めており、この結果を待って、特定JAS認証取得を可能な限り速やかに行いたいとしている。 北海地鶏庵の営業時間はランチタイム11:00~14:00、ディナータイム17:00~23:00、L.O.22:30。日曜定休。 2階には宴会用個室(個室5室。1室4~20人、2F全室50人対応、全店貸切100人対応)も用意されている。コース料理も花・鳥・風・月(1人4500円~7500円)各コースのほか、レディースセット(1人2500円)などが用意されている。問い合わせは下記まで。
●北海地鶏庵 札幌市中央区南2西5 Tel.011-232-3711 Fax.011-232-3822 http://www.jidorian.jp/
写真:上:北海地鶏庵の店舗入口 写真:下:店内の様子 拝 映輔
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