道銀+北陸銀・経営統合で「ほくほくフィナンシャルグループ」発足/2004-09-01 |
9月1日、道内地銀の北海道銀行と本州地銀の北陸銀行が経営統合し、ほくほくフィナンシャルグループ(東証Ⅰ:8377、ほくほくFG、富山県富山市本社)が発足した。社長は北陸銀行頭取の 木繁雄氏、副社長に道銀頭取の堰八義博氏が就任。離れた地域の地銀同士による経営統合は、ほくほくFGが全国初の事例となる。北陸・道銀の2行を合算した預金量は8兆0947億円(2004年3月期平残)、貸出量は6兆5081億円(同)となり、地銀グループとしては横浜銀行に次ぐ全国第2位の規模となった。 同社では道銀本店で9:00より記者会見を開き、 木社長が、 「グループの使命は北海道と北陸、東京を結ぶ“架け橋”だと考えている。広域金融グループのネットワークを生かし、北海道と首都圏のビジネスを結びつける役割を果たしたい」 と抱負を語った。また、堰八副社長も、 「いままでライバル同士として競争してきた力を結合し、これからは手を携えて地域のために営業力を発揮していきたい」 と、経営統合への決意を述べた。 金融持ち株会社のほくほくFG傘下で、道銀、北陸銀の2行ともこれまで通り存続して営業を行い、サービスも従来から継続して受けることができる。 同社の自己資本比率は、2004年3月期の2行合算値で7.48%であり、不良債権処理が当面大きな課題となるが、 「収益力を向上させて自己資本比率を上げるのと同時に、住宅ローンなどリテール強化によって“分母”を下げるなどして、2008年3月期までには9%程度を確保したい」( 木社長) という方針を明らかにした。 北陸銀は、浅草支店1階部分に「北海道物産館」を開設し、連日平均3000人の集客を示しているという。また、当日記念品に配布された「ほくほく豆」は、函館に生産設備を持つ東京企業の製品で、北陸銀行がメーンバンクのものという。 当日、東証で取引されたほくほくFG株の初値は、前日比+6円の279円。株価は午後も堅調に推移し、前日比+5円の278円で引けている。 地域経済が安定しない限り、地銀の経営は安定しない。逆に金融機関が安定しなければ、地域経済も発展し得ない――とは、ある金融関係者の言である。 「ほくほくFGの発足が市場に評価された」と、 木氏は語ったが、同時にこの“広域金融グループ”が持つ地域経済活性化の可能性にも、期待を感じさせた。 ●(株)ほくほくフィナンシャルグループ 〒930-8637 富山県富山市堤町通り1-2-26 http://www.hokuhoku-fg.co.jp/ ●(株)北陸銀行 Tel.076-423-7111 http://www.hokugin.co.jp/ ●北海道銀行 〒060-8676 札幌市中央区大通西4-1 http://www.hokkaidobank.co.jp/
写真:会見後握手する 木繁雄氏(左)と堰八義博氏(右) 拝 映輔
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