台風18号・道内各地に暴風被害/2004-09-09 |
9月7日~8日にかけて北海道を襲った台風18号は、北海道のほぼ全域を暴風域に巻き込んで日本海側を北上、宗谷岬付近で温帯低気圧に変わった。 札幌市で瞬間最大風速50.2mを記録、道内各地では瞬間最大風速の記録を更新した。各地で樹木の倒木などが発生し、住宅が破壊されたり交通信号機が停止するなどの甚大な被害を被った。 JR北海道では8日8:00から50分間北海道の全路線を運休。その後順次運転を再開したが、9日朝の段階で留萌線、宗谷線、函館線の一部に不通区間が残っている。8日だけで特急、普通列車合わせて1183本が運休し、約18万2500人の輸送人員に影響があったという。 札幌市交通局では、10:00に市電を運休した直後、線路上にプレハブ家屋が架線を巻き込んで倒壊し、復旧が難航。18:00にすすきの―西線11条間の折り返し運転を行い、9日早朝から通常運転に戻った。影響を受けた輸送人員は約1万5000人。 被害者は道警本部によると、9日7:00の時点で死亡7人、行方不明2人。怪我人は重傷16人、軽傷105人の計121人に及んだ。行方不明者については、9日早朝から捜索活動を再開している。建物被害は半壊10棟、床上浸水2棟、床下浸水2棟、一部損壊966棟の計979棟、電気は9月9日正午現在で約5万8000戸が停電。国道・道々は9日早朝時点で90路線103ヶ所が通行止となった。 被害総額はまだ明らかになっていないが、果樹農家の落果や運輸の乱れなど、昨年の台風10号に次ぐ規模の被害になるだろうと予想されている。倒木撤去で台風特需と浮かれている場合ではない。今後は北海道にも暴風雨対策が必要な時代になってきたのかも知れない。
写真:プレハブ家屋が倒壊した札幌市電西線9丁目付近(8日13時頃) 拝 映輔
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