9/26・「もっと市電の魅力を!もっともっと市電に親しみを!」市電フェスティバル開催/2004-09-27 |
9月26日10:00~16:00、札幌市交通局電車事業所(札幌市中央区南21西16)で、市電フェスティバルが開催された。約1800人の市民が訪れ、豚汁やおでんなどの飲食品販売のほか、ストリートパフォーマーによるジャグリングショー、工場見学ツアーなどのイベントを楽しんだ。 今年の市電フェスティバルは、ゴジラの歴史と市電の歴史を重ね合せるパネル展示があり、ゴジラとの記念撮影も行われた。自重約13tの市電M101型式を30人余りの人間で引っ張る“市電と綱引き”では、綱に引かれて車両が動き出すと、参加者から歓声が上がっていた。また、「市電の会」もブースを出し、会員獲得に声を絞った。 いま、市電は赤字に喘いでいる。輸送人員は現行路線の「西4丁目―すすきの」間の運転となった1969年当時約5万3300人/日だったものが、周辺施設の移転に伴なって次第に減少、2002年の時点では約2万1000人/日にまで落ち込んでいる。年間1000人弱/日のペースで減り続けている昨今の状況では、2004年の実績は2万人/日を割り込む可能性もなくはないのだ。1997年から5年連続で黒字を計上していた電車事業も、この輸送人員低下に伴なって2002年から毎年約1億円の赤字となっている。 一説には、単純に電車事業部周辺の商売がヘタという話もある。一例をあげると、例えば、市電の模型はチョロQではなくゼンマイ仕掛け。 「チョロQにすればマニアの需要も見込むことができ、即日完売は必至だと思うのだが、フェスティバルで販売された模型は、今回も売れ残ることになった。市バス等の限定販売模型はチョロQであり、発売後まもなく完売となっている。たしかに市電の模型はデフォルメされるチョロQとは違って、リアルで質が良いのだが、商売としてどうなのか」(参加者) 今後は施設の老朽化も進み、経費の増加も心配されている札幌の市電。今回のフェスティバルは、市民の目を市電に向ける絶好のアピールの機会だったのだが、うまく活用できただろうか。
写真:上:市電と綱引きをする市民 写真:下:フェスティバルのようす 拝 映輔
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