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Last UP Date:2014-06-29
北海道でもグローカル企業を生み育てよ/2004-04-12
3月30日に興味深い読売ブックレットが世に出た。タイトルも「グローカル最前線(読売新聞中部支社編)」というものだ。これは、2003年7月30日の読売新聞の中部支社発行の経済面に連載されているものの編集版だ。
それなりの定義を与えて「グローカル」というものを冠した企業体のあり方を論じた物にとっては、マスメディアを通じて、こうした書籍が世に出るのは非常に嬉しい限りである。(CANだけじゃ足りない~地域を生き返らせるには~(2002年12月24日)、@ビス北海道連載コラム(2003年1月から9月)等)
と、同時にやはり中部から出たなという印象がある。わたしが、北海道の産業の再生にグローカルな企業が必須だと考えた着想の源になったのが、一つが「テトラパック」というヨーロッパ企業だ。地元の素材に立脚した産業からスタートしてあれだけの世界企業足り得てもなお、本社を田舎から移さない企業だからだ。
と、同時に、北海道の成功する企業が成功するにつれ、積極的にドンドン本社を札幌へ、そして東京へと移す姿勢に差を感じていたのだ。本社機能を企業の成長と共に移すことが必ずしも悪いことではないのだが、北海道には名にも残らないという印象をどうしても受けてしまう。
そんななか、私の住む足元(今は愛知県在住)を見てみると、日本シェア一位、世界シェア上位、そんな企業が山のようにあるのに本社が移転していかない。意外と知られていないが、愛知に本社があって世界に通用する企業はトヨタばかりではないのだ。あたりまえのように移転しない。そして、不景気のさなかでもびくともしない地域を作り上げているのだ。
こうした不景気に強い愛知モデルを実現する必須の要素。それがグローカル企業群であり、それをはじめから地域で作って育てることの重要性を理解している地域である。多くの公的セクターの人を始め、産業振興に関わる人にグローカル企業の重要性を語るものの「どうやっても、本当に成功したら出ていっちゃうでしょ?」と繰り返し反論されてきた。
現実にはどうか?これだけ多くの事例が「本当に成功しても出て行かない」ということを物語っている。グローカルになりうる企業を作ればやはり出て行かないし、そういう企業は生むだけではなく育てることも重要なのだ。こうしたグローカルな企業群の足跡の源を企業毎に非常に良く紹介しているブックレットである。
今からでも遅くはない。本書を参考事例として、北海道で是非ともグローカル企業を一つでも多く作り出してもらいたい。
舟橋正浩
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