2005年・上海チーム招聘し札幌で国際試合を・EZOクリケット倶楽部/2004-10-24 |
クリケットというスポーツは国内では馴染みが薄いが、海外では世界120ヶ国で楽しまれており、サッカーに次ぐ世界第2位の競技人口があり、またあまり知られていない特徴としては野球のルーツとなるスポーツということである。 EZOクリケット倶楽部(EZOCC)は、札幌に本拠を置くクリケットチームであり、NPO法人日本クリケット協会(JCA)の北海道支部も兼ねている。代表のサイモン・ジャクソン氏(オーストラリア出身)は札幌市内で貿易商社ノースポイントネットワークを経営している。メンバーは主に道内でビジネスに携わる外国人で組織されている。 ルールはシンプルで、フィールドには、3本の柱(ウィケット)が2組立っており、守備チーム側から投手(ボウラー)と捕手(ウィケットキーパー)、野手(フィルダー)が、攻撃チーム側から打撃手(バッツマン)がフィールドに立ち、投球されたボールを打つことでゲームが進む。ボウラーの投球でウィケットを倒せば1アウト、バッツマンの打球をフィルダーがノーバウンドで捕球すれば1アウトなど。バッツマンはウィケットを倒されないよう球を打ち返し、捕球されて返球されるまでにウィケットとウィケットの間を往復して得点する。正式な試合は1チーム11人で行われ、全員が攻撃終了した時点でゲーム終了だ。つまり、野球で言えば1回の表と裏でゲームが終わる。「とは言え、フォアボールも三振もありませんので、バッツマンが上手な方ですと、そう簡単には終わりません。真面目にやると半日がかりというのも良くあります」(日本クリケット協会道支部・菅野忠博氏) EZOCC の数少ない日本人メンバーである菅野氏は、 ITベンチャー企業ニュートン・グラフィクスを経営している。仕事柄外国人と馴染み深くなる機会があ、“交流を深めるため”EZOCCに参加した。 EZOCC の活動はかなり活発で、今夏には上海に遠征し、上海在留外人チームとサハリンチーム、EZOCCによる親善リーグ試合を行って来たばかり。また、道内ではクリケットの普及促進のため、練習日に初心者を集めてルールの説明や、クリケットをより簡単にした“カンガークリケット”の試合体験なども行っている。2005年には上海チーム、サハリンチームを札幌に招聘し、国際試合を行う計画もあるという。 「ただ、クリケットの試合をする場所がないのが悩みなんです。各方面の方々に普及促進を図ることから始め、少しずつ理解を広げようと思っています」(前出・菅野氏) 10月24 日の屋外練習は円山陸上競技場で行われ、少年野球チームを招いてクリケットの試合を楽しんだ。聞けば横浜スタジアムの前身もクリケット場であったとか。来年までには、札幌でもクリケットを心おきなく楽しめるピッチが見つかることを祈りたい。 ●EZOクリケット倶楽部(EZOCC) http://www.northpointnetwork.com/ezocc/ ●NPO法人日本クリケット協会 http://www.jca-cricket.ne.jp/
写真:上:少年野球チームによる簡易版クリケット 写真:下:EZOCCの練習風景 拝 映輔
|
|
ニュース一覧
インタビュー一覧
コラム一覧
連載小説一覧
TOPに戻る
|