発行:Funahasi.Com & 北海道経済産業新聞運営委員会
Last UP Date:2014-06-29
1円企業、15ヶ月で28社~道内の最低資本金規制特例活用状況/2004-05-27
 2002年12月改正の新事業創出促進法に則って創設された、最低資本金規制特例制度。
 株式会社(1000万円)や有限会社(300万円)といった最低資本金を下回る資金しか準備できていなくても、創業者であれば会社を設立できるというものだ。制度のスタートは2003年2月。これを活用して、俗に「1円会社」と呼ばれる特例企業が数多く生み出されている。 一部には、「最低資本金にも満たない状況で信用など得られるわけがない。1円会社など言語道断」という声がある一方で、「サラリーマンとしては、やはり見た目の看板に左右される。信用力はやはり個人事業より有限会社、有限より株式会社に重きを置かざるを得ない」とも聞こえてくるなど、巷の賛否はいまのところ両論だ。
 さて、道内の利用状況はどうか。
 2004年5月18日、道経済産業局から発表された資料「最低資本金規制特例に係る成立会社の状況について」を見ると、制度適用開始直後の2003年2月末時点では、成立の届出は株式会社4社、有限会社2社、計6社に過ぎなかったものが、15ヶ月たった2004年4月末時点では、株式会社172社、有限会社446社の計618社にのぼっている。じつに月間平均40社強の増加、また前月の2004年3月末との対比では91社増と、ものすごい勢いで増えているのだ。その中でも最低金額の資本金で設立した「1円企業」は、株式会社3社、有限会社25社の計28社ある。
「制度は完全に定着したと思います。ここ数ヶ月間は50~60社ペースで増加していましたし、これからも安定的に毎月50社以上の設立が見込まれます」
 と、北海道経済産業局の細貝弘道新規事業課長は言う。
 制度の適用を受けるには若干の注意点がある。
 たとえば、“創業者”としての認定を受けるには、個人事業を含めて事業経営を行っていない者、あるいは失業中であることなどが条件となっており、利益の分配も本来の最低資本金を利益から控除しなければならない。また、設立5年以内に最低資本金以上へと増資することが条件となっており、果たせなければ合名会社等への組織変更か、解散を余儀なくされる。もちろん財務諸表の提出義務があり、資料は公衆縦覧に付される。
 とは言え現状での実績はというと、事業廃止はわずか3社(0.5%)にとどまる一方で、増資を果たし、普通会社へと“卒業”した企業は35社(5.7%)にのぼっている。
「厳しい状況にある我が国経済の活力を呼び覚まし、グローバルな競争力を高めていくためには、創業や新事業など新たな事業活動に『挑戦』する中小企業者等を積極的に支援することが極めて重要――」とのスローガンの下に設立された同制度、とりあえず実績は好調のようである。
拝 映輔
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