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Last UP Date:2014-06-29
NPO北海道新エネルギー普及促進協会・江別大麻地区で「エコ建材」見学会/2005-07-27
 7月26日、江別市大麻西町の住宅建設現場で、NPO法人北海道新エネルギー普及促進協会(NEPA・大友詔雄理事長)が主催する「エコ建材」施工見学会が開催された。
 この住宅に使用されたのは、西ドイツの建材メーカー、イルブルック社が製造している、アルミサッシなどと構造物との間隙を埋める木質由来のシーリング材だ。従来は化学処理によって間隙を埋めるシリコン製のコーキング材が多く使われているが、日光を浴びることによって退縮などの劣化があった。
 一方、木質シーリング材は、被覆を外すと10分ほどで約2.5倍程度に膨張し、間隙を埋めるという“物理的コーキング”が特徴とされており、日光の暴露などによる劣化などにも強いのが特徴となっている。
 今回来道したイルブルック社のミヒャエル・ブリーハーン国際部長は、ジョイント用シーリング材や目地コーキング材など、さまざまな用途に合わせた製品を実際に施工しながら、その特長について解説、集まった約30人の関係者に実例を見せた。
 会場となった建設現場は、太平洋建業(株)が施工し、(有)拓建築設計事務所の天谷一男一級建築士が設計した“パッシブ換気”方式の個人住宅。
 天井裏に換気塔を設置し、その空間も最大限に生かしつつ、自然対流を積極的に活用して室内空間の温度差を最小限に留めるというのが、この“パッシブ換気”の真骨頂である。
 天谷氏自身が健康に気を遣う人物でもあり、パッシブ換気の住宅にとって外部との気密性の高さが必要とされる以上、このシーリング材に興味を持つのは当然とも言える。
 天然の木質素材を原料に使い、性能もある程度良いというこのシーリング材の、今後の普及に期待したい。
●NPO法人北海道新エネルギー普及促進協会
〒060-0004
 札幌市中央区北4西16 第一ビル4F
Tel.011-644-3558
http://www.hkd-enekyo.npo-jp.net/
写真:上:シーリング材について説明するブリーハーン氏 写真:下:パッシブ換気システムの説明をする天谷一男氏
拝 映輔
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