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Last UP Date:2014-06-29
11/19・CAMUIロケットエンジン(株)植松電機(赤平市)で公開燃焼実験/2005-11-20
 11月19日、NPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)が開発中のハイブリッド・ロケット「CAMUI」エンジン部の公開燃焼実験が行われた。実験が行われたのは、HASTIC宇宙工学研究所赤平実験場でもある、同NPO会員企業の(株)植松電機敷地内だ。
 ハイブリッド・ロケットは、推進剤(燃料)にポリエチレンなどの固体、酸化剤に液体酸素などの液体を用いる形式のもので、従来の固体燃料式ロケットに比べて、火薬を使わないために安全管理コストが大幅に圧縮できるという特徴を持つ。固体を高速で燃焼させるため、同NPOメンバーでもある北海道大(院)工学研究科の永田晴紀助教授が1998年に考案した、多段衝突噴流式(CAMUI)という燃焼方法を採用している。
 CAMUIロケットは、道経済産業局の地域新生コンソーシアムに採択されており、(株)植松電機をはじめ、道内の産学が連携して開発にあたっている。2006年3月頃には到達高度50~100km、推力400kgf級の実証機の打ち上げ試験を控えている。今回の実験は2005年夏から製造されてきた、400kgf級のエンジンの挙動を測定するためのもの。
 実験の見学に参加したのは、「いままでの実験で想像を絶する騒音などに不満も言わずに協力して頂いた心労に対して、その成果を一番最初に報告させて頂くために」((株)植松電機・植松努専務)との呼びかけに応じて参集した、赤平市内共和町の住民ら約120人。
 実験では、黒煙があがった後CAMUIロケットエンジンが炎を噴き、ロケットの発射場に居合わせたような爆音が轟いた。永田助教授をはじめとする実験スタッフは、
「貴重なデータがとれました」
 と、満足気な様子だった。
●NPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)
〒060-0819
 札幌市北区北19西11 科学技術振興機構(JST)研究成果活用プラザ北海道内
 Tel.011-708-1617
 Fax.011-708-1185
 http://www.hastic.jp/
●(株)植松電機
〒079-1101
 赤平市共和町230-50(赤平第2工業団地)
 Tel.0125-34-4133
 Fax.0125-34-4130
 http://uematsu-electric.fte.jp/
写真:上:燃焼試験中のCAMUIロケットエンジン 写真:下:公開実験に集まった赤平市民ら
拝 映輔
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