「貴肌水」好調 北見工大発バイオベンチャー・はるにれバイオ研究所/2004-06-02 |
はるにれバイオ研究所が開発した保湿化粧水「貴肌水」(ききすい)の販売が好調だ。初回ロットの1万本は完売の目処が立ち、第2ロットの発注をかける段階となっている。 2003年4月に設立された、はるにれバイオ研究所(札幌市本社・小寺一代表取締役社長・資本金1500万円)は、北大薬学部卒の小寺社長が経営する「はるにれ薬局」を中心に北大薬学部の同窓が集まったバイオベンチャー企業。また、共同創業者でもある北見工業大学の山岸喬教授の兼業申請が認められ、2003年11月に副社長へ就任したことで、北見工大発のバイオベンチャーという側面も持つに至った。 「貴肌水」発売の契機となったのは、アトピー性皮膚炎に悩む家族の存在。牧田病院(札幌市北区・今井純生院長)へ研修に訪れていた中国人医師から「地膚子」(ホウキギ)と「蛇床子」(オカゼリ)の2種類の生薬がアトピーに処方されているという情報を得た。だが、この生薬の漢方処方は国内では認可されておらず、当時は商品化に至らなかったという。 小寺社長は、これを商品化するために大学発ベンチャーの同社を設立、2年間、牧田病院などで臨床データなどの蓄積に取り組み、03年10月に商品化を果たした。 貴肌水は肌の保湿効果に優れ、かゆみ全般に効果があるという。ただし傷がある場合には沁みる場合があり、液状のため効果が長時間持続しないことがある。とは言え、アトピーや乾燥肌など、原因不明のかゆみを伴う症状の人には朗報。すでにリピータも数多いという。 特許も出願しており、臨床データは東洋医学会で発表している。「これからも天然の原料から、本当に効果が確認できるものをつくりたい」と、同社は意を強くしている。 貴肌水は1本150mlで2310円。取り扱いはモロオ。 同社の今後の目標は、ビタミンCの含有量が非常に多いとされているハマナス花弁を使った健康食品の開発。すでに委託販売先も決まり、現在は剤形の打ち合わせなど、“最後の詰め”の段階に進んでいる。 ●はるにれバイオ研究所 札幌市北区新琴似1-2-10-15 Tel.011-766-3240 Fax.011-765-4692 http://www.harunire.jp/fbaio.htm ●モロオ 札幌市中央区北3西15-1-50 Tel.011-618-2352 http://www.moroo.co.jp/
写真: 拝 映輔
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