北海道木質ペレット推進協議会設立総会 2007.7/20ちえりあ(札幌市西区)で開催/2007-07-21 |
地球温暖化防止への取り組みは、いまや世界規模の緊急課題となった重要な問題だ。とくに現生植物を加工して得るバイオディーゼル燃料やバイオエタノール、固形燃料の木質ペレットやウッドチップなどは、環境中に二酸化炭素を排出したとしても、再び植物が吸収してくれれば現状のまま均衡するという“カーボン・ニュートラル”という考え方で捉えられており、近年にわかに注目が集まっている。 林地残材や製材屑などから生産できる木質ペレットに関しては、森林面積の多い道内各自治体でも産業復興のカギを握ると期待されており、すでにペレットの生産は足寄町や滝上町など8市町村で開始されている。 ペレット燃焼機器も、北海道立林産試験場などとサンポット(株)(岩手県花巻市本社、坂内孝三代表取締役社長)との共同開発によって、一般家庭向けFF式の“北海道型”ペレットストーブが完成している。農業用には、ハウス用ボイラーでの燃焼実験が今年度にかけて進行中だ。 そんな中、7月20日に道内で木質ペレットの生産者やペレット・ペレット燃焼機器を生産・販売する業者など約20社40名が集まり、札幌市生涯学習センター(ちえりあ:札幌市西区)で、北海道木質ペレット推進協議会の設立総会が開催された。 挨拶には、北海道水産林務部林務局の高橋伸吉林業木材課長が立ち、北海道庁による木質ペレット利用推進の立場、推進のための施策紹介や間伐材有効利用につながるペレット利用への期待が語られた。 協議会の会長にはNPO北海道新エネルギー普及促進協会(NEPA:札幌市中央区)の大友詔雄理事長が、副会長には滝上木質バイオマス生産組合の眞貝眞佐喜理事長が選出された。 大友会長は、 「国内では約30年の間に木質ペレットの生産が2度停止している一方で、環境先進国のドイツではずっと続けられてきた。その結果、現在では木質ペレットの価格は灯油・天然ガスのほぼ2分の1という安価で安定的に供給されている。国内の生産者や取扱業者はもとより、消費者や監督する行政当局にも長期的な視点を養ってもらえるような活動を展開したいと思います」 と、抱負を述べた。 総会はその後、会として東日本木質ペレット安定供給協議会への加盟を決定し、環境広場さっぽろ2007(期間:8月3日(金)~8月5日(日)/会場:アクセスサッポロ)への参加を呼びかけて終了した。
写真: 拝 映輔
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