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2007.10/21、道東自動車道トマムIC―十勝清水IC間開通
/2007-10-22
2007年10月21日15:00、
東日本高速道路(株)
(NEXCO東日本、東京都千代田区本社、八木重二郎代表取締役会長)が管理する道東自動車道のトマムインターチェンジ(IC)と十勝清水ICの間約20.9kmが開通、営業運転を開始した。
営業開始前の11:00にはトマムICでテープカットおよび通り初めが開催され、高橋はるみ北海道知事や国土交通省の平井たくや副大臣、道内選出の国会議員や関係市町村の首長ら、また、地元占冠村、清水町の小学生ら約250人が開通を祝った。
道東自動車道(道東道)は、1995年に“飛び地開通”のかたちで開業した十勝清水IC―池田IC間が、最初の営業区間だった。当時の営業成績は約650台/日程度と、全国高速道路中ワースト1の苦戦。「クルマよりクマの方が多いと揶揄されることもあった」とは、鈴木宗男衆議院議員が開通式の席上、当時を振り返って語った言葉である。
その後、千歳恵庭ジャンクション(JCT)―夕張IC間の開業(1999年)、帯広JCT開業(2003年)、池田IC―本別・足寄IC開業(同)と、少しずつ営業距離を伸ばしてきたが、北海道にとって最も重要と考えられた「道央と道東を結ぶ高速交通システムの整備」については遅々として進まなかった。
今回の開通区間であるトマムIC―十勝清水IC間は、1997年3月に整備計画が決定されてから10年、2002年の着工以来5年の歳月を投て建設された。まさに“飛び地解消”と“日勝回避”の意味を持つ、「道民にとって悲願ともいえる道路」(テープカット席上・高橋はるみ道知事)である。
最高速度は70km/hで、全体の17%に及ぶ片側2車線区間では80km/hとなっている。区間料金は通常料金で700円(普通車)。計画交通量は1800台/日と目論む。
国道274号線(日勝峠)を利用した場合の最高高度1022mから、約400mも下がった最高高度626mとなり、濃霧などの悪天候の発生率が減少、高低差もゆるやかになる。また、札幌市から帯広市までの旅行時間も約10分短縮され、沿線地域の緊急医療体制も、地域のセンター病院への到達時間が大幅に短縮される。
一方で、 肝心の飛び地解消には、残る占冠IC―トマムIC間約26km(2009年開業予定)と、夕張IC―占冠IC間約34km(2011年開業予定)の完成を待たなければならない。
トマムICからの接続道路は、赤岩トンネルを経由する道々136号(夕張新得線)―道々610号(占冠穂別線)の一部区間。この路線は、今回のトマムIC開業に向けて大幅な改良工事が行われ、道路品質が大きく向上している。とは言うものの、まだまたカーブ区間も勾配区間は残っており、国道274号を代替するほどの大量の交通量を、スムーズに受け入れられるかどうかには疑問が残る。
4年後の全通時までは、この道々による接続に頼ることになるため、今回のトマムIC開業によって道東道の交通量が大幅に増加したり、安全性が向上したりといった好結果に直接結びつくという予測は、残念ながらできないかも知れない。しかし、“日勝越え”に資本投下を集中させたNEXCO東日本の判断は、少なくとも4年後には正しさを認められるに違いない。
●東日本高速道路(株)(NEXCO東日本)
本社
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Tel.03-3506-0111(代)
http://www.e-nexco.co.jp/
写真:上:テープカットの様子 写真:中:パレードの様子 写真:下:(左)乾杯の音頭を取る道横断自動車道十勝地区早期建設促進期成会代表で十勝清水町の高薄渡町長 (右)懇親会に出席した国会議員ら
拝 映輔
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