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Last UP Date:2014-06-29
2008.02.19~20・札幌ビズカフェにて、おけと町特産品「ヤーコン」試食会/2008-02-20
 置戸町商工会(網走管内置戸町・細川昭夫会長)は、札幌ビズカフェ(Biz Cafe B2・札幌市北区・宮田昌利代表理事)にて2月19、20日の2日間、同町特産品のヤーコンを使った加工食品の試食会「特産品ヤーコンおけと町まるごと試食会」を開催した。
 置戸町では国内にヤーコンが導入されて間もない1980年代後半から、数件で栽培が始められ、現在では年間約20tと、市町村別で全国第1位の生産量を数える特産品にまで成長を遂げている。
 また、北海道内の低農薬低施肥・環境配慮型農法を用いた農産物に対する登録制度として知られる「YES!Clean」制度に初年度(2003)から登録されている唯一のヤーコンでもある。
 置戸町で生産されたヤーコンは、生食用・贈答用として東京や大阪などにも出荷されており高級・高品質との評価が高いが、その代償として規格外品が高い比率で発生するという課題を抱える。
 いままで畑に鋤き戻すしかなかったこれらの規格外品を加工して商品化できれば、生産者にもプラスになるし、全道、全国でヤーコンの生産・加工に取り組む人々にとっても市場が拡大するキッカケを掴める良い機会が生まれる。置戸町では2005年に「置戸町地域特産品等開発事業委員会」を設置し、きたみらい農協置戸支所の女性部有志を中心に結成された「はぐるまの会」を中心にして、さまざまな新商品の試作を繰り返してきた。
「直接販路拡大に結びつけたいという思いもありますが、通信販売などでの全国展開を予定しているので、その前に、いままで試作してきたものが商品として通用するかどうか、実際の消費者のみなさんからご意見を伺っておきたかったのです。また、今後のさらなる新商品開発のアイデアも、こういった交流の場からヒントを得て帰りたいと思います」(置戸町商工会・佐藤年光経営指導員)
 今回、試食会場に持ち込まれたサンプル品は、網走ビール(株)(網走市本社、高橋康弘代表取締役社長)とともに商品化を行った発泡酒「ヤーコンドラフト」をはじめ、ヤーコンコンポート(シロップ漬け)やヤーコンジャム、ヤーコンヨーグルトなどの加工品と、それらを材料として使用したパイ、饅頭などの菓子類、それにヤーコンのサラダやキムチといった惣菜の計10種類。それぞれ来場者に振舞われ、アンケート形式の調査に応じて印象などを回答した。
 どの食品も、ヤーコンが持つ甘みや歯ごたえを残しつつえぐ味を抑えており、とくにコンポートやジャムなどでは、加工することによって“劣化が早い”というヤーコン特有の課題克服に道筋が見えてきている感もある。また、キムチも発売未定ながら良い風味になっていた。
 来場者は2日間の合計で120人。また、オケクラフトの生みの親でもあり、日本の著名な工業デザイナーとして活躍した故・秋岡芳夫氏(1920~1997)が収集した木製食器「秋岡コレクション」も、日本の手仕事道具―秋岡コレクション―『食を創る・彩る道具』として、同時併催で一部が会場内に展示された。
●置戸町商工会
〒099-1131
 常呂郡置戸町字置戸456-1
 Tel.0157-52-3520
  Fax.0157-52-3523
  http://www11.ocn.ne.jp/~s-oketo/
写真:上:会場の様子 写真:中:ヤーコンドラフトや特産の葡萄種ジーガーレーベで醸造したワイン 写真:下:展示されている秋岡コレクション
拝 映輔
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