技術・支援情報の集約拠点・R&Bパーク札幌大通サテライト/2004-06-10 |
中小企業やベンチャーにとって、新技術開発のヒントや公的機関が提供する各種助成メニューは、ときによって“救いの糸”となる。近年はメニューの充実や情報検索手段の整備がなされ、ずいぶんと利用しやすくなったが、一度に網羅できる場所と考えると、なかなか出てこない。 しかし、“ないわけではない”のだ。 札幌市街の中心部、昭和ビルの1階に55坪のスペースで設置された「R&Bパーク札幌大通サテライト」(HINT:Hokkaido Intelligent Network Terminal)は、主に産学連携や共同研究を進める北大北キャンパスエリアのサテライト機関として、今年4月に設置された。ほかに北見工大、室蘭工大のサテライトオフィスも兼ねている。 運営には13機関が名を連ねる。 道経連や道中小企業家同友会などの経済団体、北大や室蘭工大、北見工大など道内各大学、北海道TLOや産総研北海道センター、JST研究成果活用プラザ北海道といった研究機関、また道経済産業局や北海道、札幌市など行政機関、さらに日本政策投資銀といった金融機関、支援機関の道科学技術総合振興センターが加わり、まさに産学官の協働事業といった様子だ。 入り口脇にはオープンスペース、コーヒーはいつでも飲める状態になっており、奥に入るとインターネットに接続したPCが2台、パーテーションされた談話スペースが2ブースあり、その奥には約30人ほど収容できる会議室がある。 運営団体の技術・産業支援・研究支援に関わる情報は、大学の学生募集に至るまでここに集約されており、興味が湧けばマッチングまでここで行うことができる。使い古された言い回しだが、いわば“R&Dのワンストップ・サービス”が、ついにここに実現したわけだ。 運営組織のトップには、北大先端研(HU-CAST)の荒磯恒久リエゾン担当教授が就き、各団体からの予算年間約1000万円で運用されている。そのため、 「少人数であれば、運営団体の会議やセミナーには無料でスペースを供与しています。また、技術情報や経営支援情報が欲しいという企業の方にも無料で活用して頂けます。当然、“民業圧迫”にならない程度と考えていますので、大人数での利用には、いままで通り他のスペースをお願いしておりますが」 と、産総研北海道センターの産学官連携コーディネーター兼ものづくり基盤技術支援室長の大田英順理学博士は言う。続けて、 「道内研究機関のOBで組織した研究支援NPO法人HITECS(ハイテックス)も、このスペースで活動しています。遠く本州からお客様がいらしたり、海外からの技術問い合わせもありで、まずまずの手応えを掴んでいますよ」 と語る。 新旧の別に関わらず、技術に関する相談はまずここを訪れるべきだ。 ●R&Bパーク札幌大通サテライト 札幌市中央区大通西5 昭和ビル1F(地下鉄大通駅1番出口) 営業時間10:00~19:00(土日祝休・時間外応談) Tel.011-219-3359 Fax.011-219-3351 http://www13.ocn.ne.jp/~hint/
拝 映輔
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