発行:Funahasi.Com & 北海道経済産業新聞運営委員会
Last UP Date:2014-06-29
“北海道資本市場”実現に向け、札証“証券特区”申請/2004-07-01
 札証アンビシャス上場を目指す企業が加盟しているアンビシャスクラブ(会長・佐藤良雄キャリアバンク社長)は6月29日、内閣府構造改革推進室に対し規制緩和を求めて“証券特区構想”をまとめ、申請した。
 特区構想は大別して、①株式会社に準じた営利行為を可能にする、②証券会社会員以外からも会員募集を可能にする、③地方債や事業債などを上場する北海道資本市場(仮称)を設け、証券会社以外の金融機関にも取引参画を可能にする――の3点。申請した時点で内閣府が関係各省庁と折衝を始め、採択されるか否かの結論が得られるのは、10月初旬頃という。
 これらは、昨年末に提出された札証未来戦略研究会の報告書がベースとなっており、同報告書の中にあった“札証の株式会社化”を、証券会員法人のまま機能的に実現することが狙いだ。
 だが、
「わが国の証券制度の根幹に触れる部分について規制緩和を求めるもので、採択されるか否か、判断は微妙。とにかく祈る気持ちで採択への過程を見守りたい」(川原良一札証専務理事)
 と、関係者は楽観していない。
 昨年、金融機関に対して“証券仲介業”を認可するという政府の決定があったが、このときにも証券制度が謳う“証券と金融の分離”について、一大議論が巻き起こったというから、うなづけなくはない。
 北海道資本市場の実現には、実行段階での課題も横たわる。現物市場の商いが成立するかどうかは微妙なのだ。もともと地方債などの債券は資産として保有されており、流通させるとすれば、即現金化を考えなければならない場合だ。つまり“損切り覚悟”で売りを立てるのは必至。そんな市場で値を立てても、果たして売買が成立するかどうかは不明だ。また、もし実勢と大幅に違う安値で市場が動き始めれば、地方公共団体の地方債発行にも少なからぬ影響が生まれる。
 東証の場合も国債市場を開設しているが、気配値が示されるだけで現物市場での取引はほぼゼロ。むしろ利回りの変動をヘッジするための国債先物市場に取引が集中している。札証が北海道資本市場を開設するためには、ある程度デリバティブ市場としての性格づけが必要かも知れないのだ。
 川原専務理事は言う。
「証券制度から言えば難しいが、地域の資金循環を改善させる手段として捉えてもらえば、採択の可能性はある。期待をもって作業を見守りたい。もし採択されれば、実現のためにさまざまなエキスパートが必要となるだろう。進捗の過程は公表されるというので、いまの時点ではそれだけでも意義があると思う」
 動き出した札証改革、第一コーナーは今年10月である。
●札幌証券取引所
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拝 映輔
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