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Last UP Date:2014-06-29
画像処理技術でバイオVBの負担軽減・ニュートン・グラフィックス/2004-07-20
 道内では機能性食品開発や創薬などのバイオベンチャー企業が集積度を増している。とくに創薬の部門では、毎日取得される膨大な画像データの処理に追われているのが実態だ。ここに自動画像処理システムを提供している企業が、(有)ニュートン・グラフィックス(札幌市手稲区本社、菅野忠博社長、資本金300万円)だ。
 同社は1999年11月に設立、社名はアップル社が世界で初めてリリースしたPDA「Newton」に因んだ。これは、“痒いところに手が届く”世界初のPDA、Newtonのコンセプトに共感してのこと。
 菅野氏は1965年根室市に生まれ、高校卒業後札幌に出て、以後MAC系の画像処理ソフト開発に携わってきた。
主に東京方面からMAC系ソフトウェアの受託開発を続けている。同時に得意としていた画像処理システムの開発も独力で行い、写真撮影時にデジカメも同時撮影、同じ状態のデジタル画像から“本番写真”を選べるブラウジングシステムなどを写真スタジオに納入している。
 タンパク結晶やDNAアレイなど、バイオ関連の画像データ処理も、こういった画像処理系のシステム開発能力が発想の根幹のひとつ。
「MACのソフト開発は札幌では少数派になってしまった。だが、すき間産業として存在する余地はある。」(菅野氏)
 例えば、DNAアレイの自動計測システムでは12bitTIFF形式の画像データを使い、反応した部分を適切に拾い上げ、csvデータとして出力する。閾値の調整や画像データの正規化などは手動で調整できるため、認識率は高い。これだけで、従来“人間の目”に頼っていた作業を大幅に短縮・合理化できるというわけだ。創薬バイオの要となるタンパク質の検出作業では2003年度、中小企業庁創造技術研究開発事業から「蛋白質結晶化画像自動検出アルゴリズム開発とJavaフレームワーク開発」として採択を受けている。
 菅野氏の趣味はクリケット。世界では第2位の競技人口を持つ人気スポーツだが、国内での競技人口は約2000人に過ぎず、札幌の場合 ほとんどが国外出身という状態だ。
「今年は上海に行って交流試合をしてきました。ルールも簡単で慣れると非常に面白い。国際交流にもなりますね。いずれは北海道にもクリケット場をつくるまでになりたいと思います」(菅野氏)
 菅野氏は、日本クリケット協会の北海道支部事務局長としてクリケット普及に努めている。
●(有)ニュートン・グラフィックス
 札幌市手稲区金山2-4-2-23
 Tel.011-688-1775
 http://www.newton-graphics.co.jp/
写真:菅野忠博氏
拝 映輔
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