発行:Funahasi.Com & 北海道経済産業新聞運営委員会
Last UP Date:2014-06-29
手軽に摂れる完全栄養食「蜂の子」/高温焼成で高活性の「竹炭」・ナルミ/2004-08-02
 アミノ酸が豊富に含まれる健康食品として知られる「ハチの子」。道内では桧山管内乙部町の㈱ナルミがハチの子の製造・販売に取り組んでいる。 ハチの子を食用にする歴史は古く、国内でも、長野県や岐阜県といった山間部では“貴重なタンパク源”としている。佃煮などに加工され、缶詰製品の“土産品”などとして販売されている。
 国内で佃煮に用いるものは、クロスズメバチやオオスズメバチの幼虫が一般的だが、中国ではミツバチの子を貴重な漢方生薬として利用していた。
 中国の古い薬学書『神農本草経』には、「蜂子」としてハチの子が紹介されている。
 漢方薬としての「蜂子」は、その効能として「人体を光沢にし、顔色を良くし、老衰せず…」と、同書に記されている。副作用がなく、医食同源の思想に適合した“上薬”と漢方では分類される。
 ハチの子の主成分は100g中約60%までを占めるアミノ酸。とくに人間が体内で合成できない“必須アミノ酸”8種類を全て含むのが特徴だ。また、ビタミンA、B、B2、C、D、パントテン酸などの各種ビタミン類、またカルシウムや鉄分などミネラル類も豊富にバランス良く含まれている。
 ナルミが製造・販売している「蜂っ子」には、アミノ酸が最も多く含まれる生後21日目のオス蜂の子(蛹)を厳選。1カプセルに250mg、約6匹分のハチの子が使用される。
 ミツバチは微量の農薬などでもすぐに死滅してしまうため、自然環境が保全されている地域にしか養蜂業者がいないと言う。ナルミでは、原料であるミツバチの子を中国から安定的に供給を受けている。現地で粉末化したものをナルミが成分分析・検査し、国内の充填工場に搬入、各種品質チェックを行い、徹底した衛生管理の下で製品化されている。
 この製品を利用した臨床試験を手掛けている、空知管内新十津川町の医療法人和漢全人会花月クリニック・辻和之院長は、2003年5月に福岡市で行われた東洋医学会学術総会で、“食欲がない、関節がこわばる、よく眠れない、疲れやすい”などの症状を示す「気虚」に効果を示したと報告している。
 また、漢方薬の「四君子湯」や「十全大補湯」などで改善効果が見られなかった場合でも、「蜂子」を併用することで十分な改善効果が得られたとしており、「蜂子」がナチュラルキラー細胞活性(NK活性)を統計学的に有意に改善させる効果があったことも示された。
 2003年9月より発売された「蜂っ子ミネラル」は、従来のハチの子乾燥粉末に加え、①中国で古くから胃炎や肝炎に生薬として使われてきたヤマブシタケ、②免疫活性や坑酸化機能の研究が進められているβグルカン、エルゴステロールを多く含む霊芝(マンネンタケ)、③健胃・整腸・疲労回復・抗菌など広い分野で民間薬に使われるクマザサ、④滋養強壮・代謝促進などの機能で近年注目を集めているエゾウコギ、⑤身体が利用しやすいミネラルを豊富に含んだミネラル酵母――を相乗効果を生み出す素材として配合したものだ。
 利用者からは、「自律神経の失調が軽くなった」「血糖値が下がった」「血圧が下がった」「アトピーが軽くなった」など、さまざまな声が寄せられているという。また、同時に発売された「蜂っ子オリーブ」ではハチの子、ヤマブシタケ、霊芝、クマザサ、エゾウコギのほか、オリーブオイルを充填剤に用いてソフトカプセルタイプとし、こちらの利用者からは、「便秘が改善した」「食欲が戻った」などの体感レポートが寄せられている。
「身体に良いといわれている材料であっても、ハチの子との相性の良し悪しがあります。漢方医や食品成分の分析機関、その他さまざまな試験や分析、各方面の文献資料など、あらゆる調査を行って、安全性や栄養バランスなどを考え、2年の歳月をかけて開発してきました」
 と、通販事業部長の鳴海周平氏は語る。
 現代病や成人病の多くは“生活習慣病”と呼ばれているように、毎日の生活リズムや食生活のバランスの崩れが蓄積されて起きるとされている。「蜂っ子」シリーズの豊富でバランスの良い栄養素は、現代人の身体に不足している部分を補うことができる手軽な“サプリメント”となっている。
 また、界面活性効果による浄水作用や空気清浄作用を活用し、炊飯補助剤や入浴剤、インテリアなどへと急速に普及した“炭”の効果にも同社は注目している。
 伐採後、森林資源が再生するまでに約30年と長期間の再生が必要な木材を使用するのではなく、成長期間が約4年、計画伐採によって安定的に供給できる竹を採用、中国から輸入し高温焼成することで品質の高い竹炭を製造、「竹炭家族」として販売している。
 製品は硬度などによって分類されており、高硬度のものから「竹炭・浄水・炊飯用」(10枚・650円)、「竹炭・お風呂用」(500g・1600円)、「置き炭」(板状・筒状とも500g・1000円)として販売されている。焼成過程で得られる竹酢液を精製した「竹酢液」(ボトル300ml・スプレー250mlとも1600円)も消臭、消炎用に人気だ。
 また、「浄水・炊飯用」(3枚入)「お風呂用」(500g入)「竹酢液」(100ml)をセットにした「お試しセット」(1000円・各家庭につき1回限りの販売)もあり、こちらは発売開始後1年で5000セットの販売を達成している。
 マチづくりから健康づくりへとシフトし、新たな製品を開発し続けるナルミ。その製品群の今後に注目していきたい。
●ナルミ
 爾志郡乙部町字館浦686-2
 Tel.(FreeDial)0120-8739-85(電話受付:月~土9:00~18:00)
 Fax.(FreeDial)0120-4439-85(Fax受付:24時間)
 http://www.narumi-co.jp/
写真:蜂っ子
拝 映輔
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