発行:Funahasi.Com & 北海道経済産業新聞運営委員会
Last UP Date:2014-06-29
ラウンド中に車ピカピカ「ゴルフ場の洗車サービス」・コンセプト/2004-08-04
 クルマに乗ってゴルフ場に行き、ラウンドに数時間かける。その時間は有効活用できないだろうか。この問題に対する解答として、ゴルフ場での洗車サービスを始めた企業がある。
 ㈲コンセプト(札幌市北区本社、関口真樹ゼネラルプロデューサー)が手掛ける洗車サービス「Carwash in Tee Time」は、ゴルフ場にスタッフを派遣し、ゴルフ客からの注文に応じて洗車を行うもの。
 サービスメニューは手洗い、室内清掃込みの標準洗車で一般乗用車2100円・RV車等2600円。オプション作業のワックス洗車で一般乗用車3000円・RV車等4000円。内装の洗剤拭き取りや室内脱臭を含めたオプションの室内美装で一般乗用車5000円・RV車等7000円という価格帯で、ガソリンスタンド等の標準的な洗車価格とほとんど変わらない。
 自らが大のゴルフファンというコンセプトの関口真樹社長は言う。
「洗車中にガソリンスタンドで待っている時間を考えると、ゴルファーにとってかなりの負担になります。当社の提案は、この待ち時間をゼロにすること。貴重な時間を浪費することなく、洗車サービスができるというのは、時間に追われる人たちにとって大変貴重なサービスになると思います」
 このサービスの狙いは、これだけに留まらない。いま、値下げ競争で収益が上がりにくくなっているゴルフ場に対して、洗車サービスを導入することで少しでも客単価を向上させることができるというメリットもあり、道南のゴルフ場を中心に、サービス導入が進んでいるともいう。
 洗車サービス「Carwash in Tee Time」を導入した鹿部カントリー倶楽部を運営する、大和リゾートの村川陽一ゴルフ場統括責任者は言う。
「季候によって若干の差はありますが、多い日だと10台以上のご注文を頂いております。いま、ゴルフ場はゴルファーに対して、どんな付加価値を提供していけば良いかわからない状態にあります。そんな中で、ゴルファーの一部にでも、よりよい満足感が得られるサービスがあれば、試してみたいと思っています」
 悪天候の場合はオーダーが全く入らない一方で、自分のクルマだけではなく、家族のクルマに乗り換えてゴルフ場に通う熱狂的なファンもいるという。「スタッフを拡充し、ゴルファーに認知して頂いて、少しずつ提携ゴルフ場を増やしていきたい」
 と、関口氏は抱負を語る。また、コンセプトでは、ゴルフ場カートのバージョンアップの改造作業にも取り組んでいる。
 現在、ほとんどのゴルフ場カートは塗色が白で、もっぱら移動するためだけの存在となっている。これをカラフルな塗色に替え、フロントガラスやサイドに紫外線(UV)対策シートを貼って、内装にバニティミラーやダストボックスなどを追加する。改造費用は約10万円だ。
 再び村川氏が言う。
「古くなり、塗色の褪せたカートはゴルフ場にとって悩みの種だった。これがさまざまな塗色に替えることができ、利用するゴルファーにも紫外線対策などで少しリッチな気分になってもらえる。あれば実に嬉しいカートですが、ゴルフ場にはこれに使える経費がないというのが問題です」
 コンセプトでは、ゴルフ場が経費を負担せずに、カートのバージョンアップを実現できるよう、秘策を検討中とのこと。
 いずれも北海道発・北海道オリジナルのアイデア。全国のゴルフ場に向けて、いずれは“基本装備”になることを願って止まない。
●㈲コンセプト
 札幌市北区太平8-5-1-7
 Tel.011-775-2400
 Fax.011-775-7332
●鹿部カントリー倶楽部
 茅部郡鹿部町字本別530-125
 Tel.01372-7-3131
 Fax.01372-7-3134
写真:上:洗車中のスタッフ 写真:中左:関口真樹氏 写真:中右:ボードを掲げた鹿部CCのフロント 写真:下:リファインしたカート
拝 映輔
ニュース一覧
インタビュー一覧
コラム一覧
連載小説一覧
TOPに戻る

Copyright© 2004-2024 Funahasi.Com & 北海道経済産業新聞運営委員会