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Last UP Date:2014-06-29
8/20・「群で取る特許戦略を」「産学連携の理想と現実」HoPE8月総会/2004-08-22
 8月20日、北海道中小企業家同友会産学連携研究会「HoPE」8月総会が、JST研究成果活用プラザ北海道で行われた。特別講演の講師には、北大知財本部知的財産権運用部長の荻野信邦教授、千歳科学技術大講師で(有)グーテック社長の堀之内英氏が招かれた。
 荻野氏の講演は、企業における知財運用の経験をもとに、中小企業の知財戦略がテーマとなった。
「あるアイデアが特許になるかならないかが問題ではなく、特許にするかしないのかが問題となる」「特許や実用新案は単体では効率的に権利防衛がしにくい。可能な限り周辺技術の権利化にも取り組み、最終的に“群”として知的財産化を目指すべき」など、実際の知財運用に即した講演がなされた。
 堀之内氏の講演テーマは「産学連携」。千歳科技大における産学連携像の理想と現実、また、大学研究と産学連携、また企業での研究開発について、「長い期間を必要とする基礎研究の場として大学を活用し、すぐに実用化できるものは企業内部で研究開発すれば良い。産学連携が果たすべきポイントは、5~10年スパンで実用化を目指すもの。ここに大学の設備と民間企業の感性を集約することで加速的な成果を生むことが重要だ」と述べ、産学連携への持論を展開した。
 同会のオブザーバーを務める北大先端研の荒磯恒久リエゾン担当教授は最後に、
「北大にも創成研究棟などの新しい器が続々と出来、その中に知財本部などの魂が宿り、人が集まりつつある。先端研究だけではなく、地域連携も重要なのだという気概を持って、HoPEの会員にはますます活躍して欲しい」
 と挨拶し、締め括った。
●北海道中小企業家同友会産学連携研究会HoPE
 http://www.hokkaido.doyu.jp/hope/
写真:(左):荻野信邦氏 (右):堀之内英氏
拝 映輔
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