2009北海道こんぶフォーラムin森町
〜こんぶのもりを考える いま私たちにできること〜
2009年1月24日(土)、森町の渡島信用金庫大ホール「煌煌」で、北海道こんぶ研究会設立1周年記念フォーラム「2009北海道こんぶフォーラムin森町」が行われました。当日は大雪で、気温も低くあいにくの天候でしたが、会場には220人の参加者でほぼ満員となりました。
今回の会場をご提供頂いた会員企業である渡島信用金庫の伊藤新吉理事長、開催自治体の首長である佐藤克男森町長の挨拶の後、本研究会の四ツ倉典滋理事長が基調講演を行い、コンブの種類や分布のほか、コンブを食べない北海道の利用状況などについて触れ、地場のコンブを身近に利用し、おらが浜のブランドに育てていくべきだと、各地のコンブのあるべき姿について熱く語りました。
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会場の様子 | 渡島信用金庫 伊藤理事長 | 佐藤森町長 | 四ツ倉理事長 |
休憩後、話題提供として、当会の川下浩一副理事長((財)北海道中小企業総合支援センター・応援コーディネーター)が、当会の成り立ちや今後の活動について講演しました。続いて川井唯史理事(北海道立稚内水産試験場資源増殖科長)が、北海道のコンブの現状やその増殖方法について講演しました。
その後、当会会員である(有)マリン綜合の運上祥子さんが、雑海藻駆除(海底面に生えるコンブ以外の海藻をとりのぞき、コンブが生えやすくすること)を行う新型の作業船『海拓II』について、ビデオ映像を用いて報告しました。会場のスクリーンには船が轟音と共に海底を掃除する様子が映され、新型船の威力が伺えました。
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川下副理事長 | 川井理事 | マリン綜合 運上さん | 三和建設 大野社長 |
話題提供の最後は、(株)三和建設の大野一社長が、当会の指導で始まった陸上こんぶ養殖事業の詳細と進行状況を報告しました。この事業は当会の念願でもあり、今後、生産や出荷が軌道に乗るように、当会でも継続的に協力しています。現在施設が完成してコンブの試験養殖を間もなく行う予定でおり、コンブの商業生産も、まもなく始まるものと期待されます。
その後、休憩時間を挟んで、(株)三和建設が現在試験生産している「おさしみコンブ」を参加者の皆様に試食して頂きながら、パネルディスカッションの時間としました。パネルディスカッションでは、パネリストの皆さんがコンブに対するこれからの思いを語り、会場からはコンブの生態についての質問や、おさしみコンブの新たな活用方法の提案など、貴重なご意見を数多く頂き、充実したものになりました。
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試食の様子 | パネルディスカッション | 会場からの質問1 | 会場からの質問2 |
最後は、当会理事であり、協賛団体としてご協力を頂いた特定非営利活動法人産学連携学会の前会長でもある北海道大学の荒磯恒久教授から、地域における産学連携の実践として、感動すべきレベルにあると挨拶を頂き、フォーラムを盛会の裡に終えることができました。
なお、今回のフォーラムに際しましては、渡島信用金庫様の共催のもと、特定非営利活動法人産学連携学会、社団法人森町青年会議所からご協賛を頂いております。また、このフォーラムは、北海道中小企業家同友会の産学官連携推進事業の助成を得て開催されました。各方面から多大なご協力を賜り、心より感謝いたします。
理事 秋野秀樹
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