石川県(輪島市)・富山県(滑川市)・福井県(敦賀市)
昆布関連店、関連施設、関連会社視察報告
10/14・・札幌から飛行機を乗り継ぎ能登・輪島市についたのは夕方、夕食迄の1時間を有効に使うため、朝市がたつという朝市通りを見学、少し足をのばしてまだやっているかもしれないという夕市へ、千年の歴史をもつ朝市と夕市は輪島川をはさみ対岸にあり二つの市を結ぶのが"いろは橋"朱塗りの輪島塗を思わせるようなきれいな橋でした。昔は木製今は鉄骨でした。残念ながら住吉神社境内で行われている夕市はそろそろ店じまいの時間でしたが、旅の安全を祈願しました。
夕食は伸福さん(寿司店)で海藻しゃぶしゃぶをいただきました。
海藻4種(カジメ・ワカメ・アオサ・クロモ)が、それぞれ水に戻され、また塩抜きされて大皿に盛られており、それを各自の小鍋でしゃぶしゃぶして、あつあつをいただくというお料理でした。だし汁は粕汁でしたがさらりとしており少々のお味噌のかおりがしました。海藻に程よくだし汁がからんで食べごたえのある一品でした。各々のだし汁の中に身のしまったハタハタ魚が半身入っていました。
御亭主曰く、海藻鍋はもともとは漁師料理、味付けは各家庭で微妙に違うとか。海藻しゃぶしゃぶの他に季節の加賀野菜(金時草・五郎島金時)などのてんぷら、タイとゴボウのあら煮・旬の刺身(ハタハタ・ノドグロ・ガスエビ・サンマ・ハマチなど)やお寿司をいただきましたが皆さん海藻でかなりお腹がふくらんだ様子でした。もう少し寒くなると今日のあら煮に変わって源助ダイコンとブリのブリダイコンになるのかしら?と思った私はまだ食べたりなかったのかも・・。
10/15・・早朝5時輪島朝市へ。8時頃から賑やかになるとのことでしたが能登の地元の食の話が聞きたくて・・もう10軒ほどのお店が準備中でした。いろいろな方に海藻鍋の作り方などをきいてみました。
海産物商 冨水(ふすい)和美さん・・だし汁は酒粕+適宜の水+焼きあごだし
海藻はカジメ・アオサ・ホンダワラ(ギンバサ)・ハマナ・カスカモ
民芸店 ふくたに 福谷和子さん・・昆布でだしをとり+味噌+酒粕
海藻は高価なものは避けワカメ・アオノリ・モズク・ホンダワラ
輪島塗八井漆器店 奥様・・"私はよそから嫁いできたので海藻鍋はつくりません"とか。
昨日の伸福さんの奥様も"私はよそから来たのでよくわからない"とおっしゃていました。奥能登の海藻は30種類にも及ぶと聞いています。長い歴史の中には海藻によって先人達が命をつないだこともあったのではと思い、これが食文化として未来に残って欲しいと思いました。朝食は各自・・"民芸ふくたに"さんの店先を借りて和子さんの作ったお弁当(とろろ昆布のおにぎり2個・金時草とワカメの酢の物・キャベツとミニトマト(能登野菜の一つ)のサラダ完食。昼食・・金沢駅加賀屋で金沢名物治部煮。
富山水産試験場から富山市に向かう途中、滑川市の小さなス−パ-に立ち寄り昆布の販売状況を視察。小さいながらの地域密着型ス−パ−。昆布の売り場面積約1坪の中、多種の昆布が並べて売られていました。店主の奥様、嶋川京子さんによると"うちは昔からこのくらい置いています。この辺りは年配者が多いので要望に答えているうちにどんどん品数が増えた"とのこと。惣菜コ−ナ−には自家製昆布巻き・昆布の煮〆がありました。
夕食・・宿の近く富山の鮮魚が食べられるお店、北の門でシロエビのから揚げ・昆布〆・ホタルエビの黒造りなどおいしくいただきました。この日の昆布〆はカジキマグロでした。
本日購入したもの・・滑川のス−パ−で羅臼昆布・花折昆布など寂しそうにしている昆布を北海道に又連れ帰った気分でした。 |
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10/16・・富山を出発してひたすら敦賀を目指し、とうとう奥井海生堂さんに到着
素晴らしいお蔵を拝見。いろいろ書きたい事がいっぱいですが、先日事務局長さんに送ったメ−ルを誤って会員MLに送ってしまい頭をかかえていたところですが、この行間にはたくさんの思いがあります。ただ奥井海生堂さんの昆布には温かいものが感じられ、社員の皆様の接待にふと和顔施という言葉を思い出しました。
追記・・10/16購入したもの・・富山市内を早朝5時起きで散歩。水蒸気がもうもうとあがっているの行って見ると蒲鉾店。辻堂蒲鉾店は毎朝3時から仕込みにかかるそうです。
赤巻き・昆布巻きなど購入。海生堂さんで細工昆布などダンボ−ル1つ
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会員 新川 淑子
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